
子どものコーチングでは、大人とのセッションとは違った難しさを感じることも。どんな工夫ができるのか、一緒に考えてみましょう!
子どもにコーチングをしているときに、こんなふうに思ったことはありませんか?・・・
- 「質問しても、ぜんぜん話してくれない…」
- 「『わからない』しか返ってこないんだけど…」
- 「飽きちゃって集中してくれない!」
- 「ネガティブな言葉ばかりで、どう励ませばいいの?」
- 「ふざけてばかりで、真剣に話せない…」
どれも、子ども向けコーチングではよくある「あるある」な困りごとです。
でも安心してください。
これは「コーチングが失敗している」わけではなく、むしろお互いに成長していけるチャンス!
子どもならではの反応を理解することで、スムーズに対話を進められるようになります。
そもそも、子ども相手のコーチングは、大人とのセッションとはひと味違う難しさがあります。
それゆえに、「どう関わったらいいんだろう?」 と悩むことは、コーチ初心者だけでなく、経験者でもよくあることです。
でも、実はちょっとした工夫をすることで子どもとのコーチングはぐんとスムーズになるんです。
この記事では、子ども向けコーチングでよくある5つの困りごとと、
その具体的な対応策をわかりやすく解説します!
「うまくいかないな…」と感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね😊
子どもならではのコーチングの難しさとは?
皆さんも感じておられると思いますが、実は大人へのコーチングと子どもへのコーチングで、大きく違うポイントがいくつかあるんです。
まずは、子どもならではの難しさを挙げてみますね。
1. 言語化のハードルが大人よりも高い
大人は「感情」や「考え」をある程度言葉で整理し、相手にわかるように工夫して伝えることもできますが、子どもはまだまだそのスキルが発展途上です。
そのため実際のセッションでも、このような場面によく遭遇します。
- 気持ちはあるけど、うまく表現できない
- 感情と言葉が結びついていない
- 「楽しかった」と「うれしかった」の違いが曖昧
子どもたちは、大人たちに比べて言語化のハードルが高いため、「伝わらない」「分からない」というもどかしさを感じることも多いようです。
2. 集中力の持続が短い
大人は30分以上のコーチングでも集中することができますが、子どもは大人と比べて短い時間しか集中が続きません。
- 同じ質問が続くと飽きてしまう
- 座っているだけで退屈になりやすい
セッションに飽きてしまうと、子どもにとってその場が「ストレス」を感じる場になってしまいますし、「次はもう行かない」といった、子どもにとっての機会損失にもつながってしまいます。
3. 信頼関係の築き方が違う
私たち大人は、極端な話「理屈」で納得すれば相手への相談や対話は可能ですが、子どもたちは理屈ではなく、「安心感」で心を開きます。
- 「この人、ちゃんと話を聞いてくれるかな?」
- 「怒られないかな?バカにされないかな?」
- 「話してもいい人かどうか、まだわからないな」
そんな思いが子どもたちの心の中にある限り、本音を話してくれることはないでしょう。
コーチングでは子どもたちの「本当の思い」にアクセスしていきたいですよね?
子どもは「いい伝え方がわからない」だけ
子どもがうまく話せないとき、私たちはつい「どうすれば話してくれるんだろう?」と考えてしまいます。
でも実は、「話してくれない」のではなく、「どう話せばいいのかわからない」だけ。
だからこそ、「答えやすい質問の工夫」や「安心できる雰囲気づくり」がとっても大切なんですね!
では、ここから先のパートでは、実際の「困りごとへの具体的な対応方法」を詳しく解説していきますね!✨
「あるある」な困り事と具体的な対応方法
子ども向けコーチングでよくある「困りごと」は、実は少しの工夫で解決の糸口が見えてくるものです。
ここでは、実際の現場でよくある5つのシチュエーションと、その具体的な対応策をご紹介します!
① 話してくれないとき → 「沈黙を活かす」
💬 よくあるシーン:
「どうだった?」「楽しかった?」と聞いても、黙ったまま。
目をそらしたり、うつむいて何も言わない…。
🚫 NG対応(ありがちな失敗)
- 「なんでもいいから答えて!」と急かす
- 「どうして黙ってるの?」とプレッシャーをかける
- 沈黙に耐えられず、すぐ次の質問を投げかける
効果的な対応策
1️⃣ 沈黙も“会話の一部”と捉える
子どもは、自分の気持ちや考えを言葉にするのに時間がかかることがあります。
無理に埋めようとせず、静かに待つ姿勢が信頼感を生むことも。
2️⃣ 選択肢を提示して答えやすくする
「今日は楽しかった?それとも、ちょっとつまらなかった?」など、二択で答えられる質問をするとハードルが下がります。
3️⃣ 子どもの気持ちを代弁する
「うまく言葉にできないのかな?」「考えてる途中かもね」など、子どもの気持ちを代わりに言葉にしてあげると安心感が生まれます。
📌 「沈黙は、子どもが心の中で考えている時間。」
焦らず待つことで、信頼関係が深まります。
② 『わからない』ばかり言うとき → 「質問の仕方を変える
💬 よくあるシーン:
「どんなことが楽しかった?」「どう思った?」と聞くと、「わからない」の一点張り。会話が進まない・・・
🚫 NG対応(ありがちな失敗)
- 「ちゃんと考えて!」と強く言う
- 「それじゃ何も進まないよ」と責める口調になる
- 同じ質問を繰り返してしまう
効果的な対応策
1️⃣ Yes/Noで答えられる質問をする
「楽しかった?それとも微妙だった?」のように、シンプルな二択にするだけで答えやすくなります。
2️⃣ 質問の幅を狭める
「今日の体育で好きだったのは、走るほう?それともボールを使うほう?」のように、具体的な選択肢を提示。
3️⃣ 間接的な質問でプレッシャーを軽減
「お友達が『楽しかった!』って言ってたこと、何だった?」など、自分の気持ちを直接聞かない工夫も効果的です。
📌 「わからない」は考えているサイン。質問を工夫することで、子どもが安心して答えられるようになります。」
③ ネガティブな発言ばかりのとき → 「言葉のリフレーミング」
💬 よくあるシーン:
「どうせ無理」「僕にはできない」「頑張っても意味ない」など、否定的な言葉が止まらない。
🚫 NG対応(ありがちな失敗)
- 「そんなことないよ!」とすぐに否定する
- 「できるってば!」と励ましすぎて逆効果に
- ポジティブな答えを無理やり引き出そうとする
効果的な対応策
1️⃣ ネガティブな言葉をポジティブに言い換える(リフレーミング)
- 「ダメだった…」→ 「どこまでできた?」
- 「無理!」→ 「今はまだ難しいね。でも、どうすれば少しだけできるかな?」
2️⃣ 「事実」と「気持ち」を切り分ける
「できなかった=ダメな人」ではなく、**「できなかった=次の成長ポイント」**という視点を伝える。
3️⃣ 過去の成功体験を思い出させる
「前に○○ができたとき、どうやって頑張ったんだっけ?」と、過去のポジティブな経験を振り返ることで気づきを促します。
📌 「ネガティブな言葉も、成長のヒント。視点を変えることで、新しい気づきを引き出せます。」
④ 飽きてしまうとき → 「ゲーム感覚を取り入れる」
💬 よくあるシーン:
最初は集中していたのに、途中でソワソワ、別のことをし始める…😅
🚫 NG対応(ありがちな失敗)
- 「最後までちゃんとやって!」と無理に続けさせる
- 「集中力が足りない!」と注意する
- 座ったままで同じ形式のセッションを続ける
効果的な対応策
1️⃣ ピットインカードなどのツールを使う
視覚的に楽しいツールを取り入れるだけで、子どもの興味がグッとUP!
しかも、子どもの本音を引き出すピットインカードなら、誰でも楽しくコーチングできちゃう!

2️⃣ ゲーム感覚で質問する
「もし100万円もらえるとしたら何に使う?」など、ワクワクする質問で気分を切り替える。
3️⃣ 体を動かしながらセッションする
歩きながら話す、立ち上がってジェスチャーを取り入れるなど、身体を使うことで集中力が戻ることも。
📌「子どもは“楽しい”が大好き! 遊びの要素を取り入れることで、自然と対話が続きます。」
⑤ ふざけてしまうとき → 「環境を整え、関係性を深める」
💬 よくあるシーン:
- おちゃらけて冗談ばかり言う🤪
- 真剣な話をしようとすると、急にふざけ始める😅
🚫 NG対応(ありがちな失敗)
- 「ふざけないで!」と強く叱る
- 「ちゃんと話して!」と厳しく指示する
- 無理に話を戻そうとして逆効果になる
効果的な対応策
1️⃣ ふざける理由を考えてみる
ふざけるのは、「緊張」や「恥ずかしさ」のサインかも。
- 関係が浅い場合 → 雑談を増やして安心感を作る
- 恥ずかしい場合 →「面白い答えもOK!」と自由な雰囲気にする
2️⃣ 環境を変える
静かな場所に移動する、セッションの時間を短くするなど、集中しやすい環境づくりが効果的。
3️⃣ ふざけた中にも本音が隠れていることを意識する
時には、「ふざけた答え」の中にも本音のヒントがあるので、そこを拾っていくのも大切です。
📌 「ふざける=心のバリアの可能性も!安心できる関係性づくりが、コーチング成功のカギ!
まとめ:子どもとのコーチングで大切にしたいこと
子ども向けのコーチングには、子どもだからこその、大人とのセッションとは違った難しさがあります。
「話してくれない」「わからないばかり」「すぐ飽きてしまう」「ふざける」など…
思うように進まないことも多く、コーチ自身が戸惑ってしまうこともあるでしょう。
でも、大切なのは、「完璧なコーチング」を目指すことではありません。
コーチングで最も大切なのは、子どもが「自分の気持ちを安心して表現できる場」を作ること。
うまくいかない場面こそ、子どもと信頼関係を築くチャンス!と切り替え、目の前にいる子どもを100%応援する気持ちで向き合いましょう♪
✅ 今回のポイントをおさらい!
- 話してくれないとき →「沈黙も大切な時間。焦らず待つ」
- 「わからない」ばかり言うとき →「質問の仕方を工夫する」
- ネガティブな発言が多いとき →「リフレーミングで視点を変える」
- 飽きてしまうとき →「ゲーム感覚を取り入れて楽しむ」
- ふざけてしまうとき →「心のバリアを理解して寄り添う」
初めのうちはうまくいかなくても大丈夫!
子どもとのコーチングは、「正解のある会話」ではなく、「一緒に考えるプロセス」そのもの。
思うように進まなくても、それもまた大切な学びです。
コーチも子どもも、完璧じゃなくてOK。少しずつお互いに成長していけばいい!
そう思えば、自分の肩の力が抜ける分、目の前の子に寄り添ったいい関わりができるようになりますよ。
そして、コーチングを提供する上で大切なことは、「子どものペースを尊重すること」と同じくらい、「自分自身の成長も大切にすること」です。
コーチであるあなたも、一歩ずつ成長していこう
子どもと向き合う中で悩んだり、迷ったりするのは当たり前。
そこに真剣に向き合っていくその経験こそが、あなたをより良いコーチへと成長させてくれます。
「子どもとの関わり方をもっと学びたい!」
「コーチングのスキルを実践で活かしたい!」
「プロのコーチになりたい!」
そんな方のために、子ども向けコーチングを深く学べる講座をご用意しています!
- ピットインカードというコーチングツールで子どもの本音を聞く方法
- コーチとしての基盤を身につけ、日本親子コーチング協会の認定コーチを目指すコース
- コーチとしての自分に自信が持てるようになるサポート
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